YMO イエロー・マジック・オーケストラ
私は、年代的に、「YMOチルドレン」にあたる(今35〜45歳位)。音楽に関心を持ったとき、YMOがあった。
まだ、ビートたけしが、「ツービート」として漫才をやっていた頃である。(これ以降、笑いの文化が変わったと言われているが、それはさておいて)。このアルバムの「コンピューター・ゲーム」(シーソーでジャンプして、風船を割るゲーム。日本版ジャケットの素材でもある)は、実際やったことがある。YMOは、DNAレベルで染みついていると言っても決して大げさではない。この気持ちは、リアルタイムでYMOを聴いていた人には分かってもらえると思う。
だから、YMOが「酒の肴」にでもなった日には、それはもう、止まりません。
グループ名と同じタイトルのファーストアルバムであるが、「日本版」と「米国版」とがある。ミックスの違い(音の定位とか)を聞き分けるほど、私は耳が肥えていないが、全体的に、「日本版」の方がいい意味で、おもちゃっぽい。本人たちも、東京ミックスの方が好きだと表明しているようだ。米国版には「東風」にスキャットが入っている。日本版には、最後に「アクロバット」という曲が一曲入っているのと「シムーン」の中の上昇音は明らかに違う。
実は「日本版」はそれほどヒットした訳ではなく、「米国版」がヒットしたことを受けて、いわば逆輸入の形で日本でも火がついた形になる。
発売時のレコードの帯には、「細野晴臣とイエローマジックオーケストラ」という表記がされていて、全体に細野氏がリードしている色彩が濃厚。ただ、「東風」が坂本龍一色、「中国女」が高橋幸宏色が出ている。
また、まだフュージョン色を残しつつ、新しい時代の音楽が構築されている。
ヒット前にあたる、紀伊国屋ホールでのライブ(なんとピンクレディーの「ウォンテッド」を演奏している。)や、初の海外での大ホールでの演奏(これは「前座」として)では、最初の方では、拍手もまばらで、明らかに客が困惑しているが、最後には大盛り上がりで、「前座」にも関わらず、司会者が「One More?」と客を煽り、アンコール演奏もしている。
ちなみに、このアルバム収録で、公式に第一歩となった「ファイヤークラッカー」(実は、「インド」という曲が、商業販売を前提としない形で録音されている。のちにマスタリングし直されて2000年に発売されているが、あまり知られていない。)は、「マーティン・デニー」の曲のカバーである。「マーティン・デニー」は、(改めて紹介したいと思うが)「外国人が勘違いしている日本(ゲイシャ・フジヤマ・・・)」の世界を展開していて、これが、YMOのひとつのベースになっている。
ああ、本当に語り出すと止まらない。